ONE OK ROCKのツアーに行ってきたので、その感想など(ネタバレあるかも)
●始まりに
10/2 ONE OK ROCKの大阪城ホール公演「EYE OF THE STORM TOUR」に行ってきた。
正直めちゃくちゃテンション上がったし、何より忘れていたことを思い出すことができた。
ここからはセトリに少し触れて書いていくのでまだツアーに参加してない人は読まない方が良い気がする。
●「ワンオク」ってみんな知ってる
自分がワンオクを知って曲を聴き始めた2010年頃、バンドをよく聴く人たちの中ではワンオクはよく知られていたが
世間一般の人たちにはなかなか浸透していなかった。
無論うちの母にも認識は無かった。
カラオケで歌ってもポカーンだ。
しかし近頃の状況はどうだろうか?
「ワンオク知ってる?」と聞けば大体は"るろうに剣心"というワードとセットで返事をする。
直近では"キングダム"の主題歌やドコモのCMなど様々な楽曲が使用されており普段の生活で耳にすることも増えた。
ONE OK ROCK: Wasted Nights [OFFICIAL VIDEO]
更にはNHKの18祭では「We are」を18歳の悩める世代と作り上げ、若い世代にも広い支持を得た。
ONE OK ROCK - We are [18 Fes ver.]
そういうわけで、ワンオクは
知ってる人は知ってる→みんなが知ってる
というバンドになった。
今日のライブも老若男女の問わず来ていたし、
普段は絡まないようなイケイケのお兄さんお姉さんからジャニオタなお姉さんお嬢さん、
はたまた親子三世代で来ているような家族も見受けられた。
縦にも横にも広く色んな人がライブに来てきた。
ワンオクのファンはもはやいわゆるJ-POP層にも受け入れられている。
人気ロックバンドってわけさ
●ワンオク第二章の始まり
さて、ワンオクはみんなが知ってるバンドになったわけだが、
そんなワンオク自体は今は第二章の道を走り抜けている最中だ。
今回のツアーは新アルバムの『Eye of the Storm』を引っさげたツアーな訳で
今までのワンオクの曲調からすると、
英詞も増えメロディも結構な変化があり
リリース直後は賛否両論だった印象がある。
確かに今までのブチ上がるというよりは、
世界標準に挑戦してみようというようなアルバムだと思った。
しかしこういうロック寄りでないアルバムの曲が、ライブでどう映えるかが今日の見どころだと心していた。
●最強のライブバンド
上述にもあるが今回のアルバムは、今までのアルバムとはガラッと様式が変わったのでライブでのイメージが全く浮かんでこなかった。
しかし、ライブを観たらその楽曲に対するイメージも再構築された。
開演早々、1曲目「Eye of the Storm」から視覚効果バリバリの映像を使用、
Toru、Ryota、Tomoyaのそれぞれの音が共鳴し会場が歓喜の中、Takaの声が発せられると一気に会場はワンオクの色に染まった。
なんとも感動的なライブの幕開けだった。
序盤の序盤から「We are」「Re:make」「Taking off」など名曲が連発される中、ライブ中盤にて披露された
「Head High」「Good Old Die Young」「Worst in Me」は楽曲のゆったり感と音数の少なさもありTakaの声が筒抜けになり
彼の声の力強さや艶やかさや優しさなど耳からの情報だけでも贅沢極まりない。
また、ライブならでは原曲とは違う歌い方や
キメの瞬間や楽器隊のアレンジなど見どころがたくさんであった。
ライブの折り返し頃、「自由に楽しんで」と繰り出された「Change」では踊ったり歌ったり手を振ったり自由に楽しめるスタイルだったし、
純粋にポップな一面を感じれてその振り幅には感服させられる。
以前にも「Paper Planes」(35xxxv収録)などでそういった一面が見られたが、今回は世界を相手に本当に変化した新たな姿を見せてくれた。
ONE OK ROCK: Change [OFFICIAL VIDEO]
終盤にかけて演奏された「Push Back」では、サビでの合唱そしてコーラスの部分では海外アーティストばりの雰囲気をそこに感じることができた。
力強くみんなで歌う。ワンオクが世界で戦っていく上での一つのアンセムになりうるのではないかと思った。
また、これからもデカくなっていきたいという想いが込められた「Giants」では
'光り輝く栄光の道'が彼らの目の前に見えているようなそんな立ち姿であった。
(ただ、多くのファンが今ツアーはじめての参加だったからかなかなか声高らかに歌ってる人は少なかったように感じた。)
本編最後「辛い夜もしんどい夜も楽しい夜も、どんな時だって夜は必ず来るけど、一つも無駄な夜なんて無いんだ」と言って始まった「Wasted Nights」。
キングダムでのタイアップもあり、様々な方面からお客さんが来た1番の目当て曲だったのかもしれない。
「何もせずにじっとしていたら生きる意味がない。」
「何かを失えば、また何か手にする」
というように彼らの第2章(=変化)は、ワンオクにとって必要条件であり、やらないよりもやって前に進んでいくという姿勢が数少ない日本語詞に散りばめられていることに強いメッセージ性を勝手に感じて気づいたら涙している。
アンコールでは「Stand out Fit in」でワンオクの第2章のアンセムとなるこの曲。
直訳で申し訳ないが「はみだして馴染め」という表題の意味から
自分たちの自分たちらしくありのままで、どんどん周囲(世界)に受け入れられるような存在になる
こんなことを念頭に置いてるんじゃないかなぁと。
以前、エドシーランの前座としてワンオクを観たがその時に聴いた同曲たちにはまだあまり何も感じることができなかった(というかエドシーランがメインなので当たり前である)
今回のツアーでは一曲一曲がしっかりバンドサウンドで作り込まれており、アルバムでの聴こえ方とまた全然別に聴こえてる。
この辺りがワンオクがライブバンドだなぁと思う次第である。
(アンコールのラストの曲はONE OK ROCKきってのあの飛び曲だった)
ONE OK ROCK - Stand Out Fit In [Orchestra Ver.]
●ONE OK ROCKと共に
僕たちはONE OK ROCKに負けないように生きていかないといけない。
Takaが「『Eye of the Storm』というアルバムを作って世界中を回って気づいたことは、ロックが好きだということ、何より僕たちは何も変わってないということ。自分たちに必要なことしかやってないし、僕たちはどんどんデカくなりたい。僕たちがこんな感じでやってますが、皆さんはどうしますか?」
みたいな話をしていて2017年のAmbitionsの時に「背中を押すのではなく一緒に前に進んでいってほしい」みたいなMCをしてて、
今回でも同じメッセージが含蓄されていたように思う。
そこに改めて「聴いてくれて観に来てくれるあなたたちを愛してる」とした上で、
「この中から僕たちを観て、世界を変えるようなことをする人たちが現れることを切に願っています。そして何十年も経ってバッタリ会った時に、あの時ONE OK ROCKのライブを見てここまでやってきたと話してほしい」的なことを言ってて
自分たちが世界で戦っている姿を観て、自分でもやってみようっていう人達がドンドン増えていくことを本当に願ってるんやなぁって感じた。
この狭苦しくて息苦しいけど、自分たちの大好きな最高な日本という国を変えてくれるような人をきっと待ってるんだろうなって。
(ONE OK ROCKは日本の低調気味な音楽シーンを一旦ぶち壊すような勢いで海外で頑張っているのが、その証かなぁと。)
こんなことを言ってくれるのもワンオクがずっと大きくなってもMCではずっとそばまで来てくれるし、それは昔からちっとも変わってないからだと思う。
だからこそ、ONE OK ROCKというモンスターバンドに支え支えられて切磋琢磨して
何かを変えていけるような生き方をしていきたい。
当日のセットリストは下記リンクより見てほしい。
https://www.livefans.jp/events/1126038