気ままにロック

ジャイガスピンオフイベント「THE BONDS 2020」- アリーナ規模のコンサート再開へ向けて -

●始まりに

2020/8/1 

今年はオリンピックイヤーであり、今も各競技のアスリートは凌ぎを削りメダル獲得へ向けてベストを向けていたことであろう。

 

その一方で私は東京遠征ができずに地元でのフェスやライブへと積極的に足を運んでいたはずであった。

 

しかしながら世界の状況は新型コロナウイルスにより一変してしまった。

外へ出ていくことすらも制限させるような世界になってしまった。

 

ただ、こんな状況の中でも政府のガイドラインというものがありそれに沿った形で各所で大型規模のスポーツ観戦や劇場での観劇など少しずつだが日常を取り戻しつつある。

8/1からはイベントの収容人数も少しは緩和されるはずであったが都内および全国での感染者数は増加し続けているため緩和も8月末まで延期されたが、ジャイガのスピンオフイベント「THE BONDS 2020」が開催されるので今回はその参加してきた雑感を綴っていこうと思う。

 

●会場に入るまで

これは僕だけではなくアーティストもスタッフも皆そうだと思うが「はたしてこの状況で今日来て大丈夫なのか…?」とかなり熟考した。

自分はそれでも今後しばらくのライブシーンの根幹になる景色を自分で感じたいし何より生で音楽を聴きたいという思いが勝った。

ここで「今回は不安やし、行くのもやめておこう」そういう行かない選択も行く選択も同様に尊重されるべきだと思う。

ここは叩き合っている局面ではない。正解はないし両方等しく正解だ。

 

会場に入るまでに「COCOA(接触確認アプリ)」と「大阪コロナ追跡システム」の2つを登録、検温、消毒、電子チケットの確認と

段階を踏む事は多いが、これはもうどこでも行われていることなので大して面倒もなくスタッフの人も丁寧な対応をされていた。

 

●会場入り~開演

今回はアリーナの指定位置でのライブ鑑賞となっていた。

動けるスペースは1m×1mのマス内となり、マス外への移動は原則として禁止となっていた。

 

ただし、座ってもいいし座っていてもフェスの時のように立ってくださいとアナウンスされることもないし荷物も置ける。

もちろんアリーナエリアから出る度に消毒は必須でスタッフの方々も臨戦態勢となっていたし、会場の換気も1時間に3~4回ほどされていたらしい。無論、屋内のため涼しい。

周りの人との距離も普段のライブ観るときよりもスペースがあり逆に見やすいし快適だなと思ってしまったほどだ。

 

後は開演まで時間をやり過ごすだけだ。いつものフェスと変わらない。

そう。いつものフェスと、、、

 

●開演~終演まで

開演前、MCのFM802中島ヒロトさんが諸注意を行い主催者のキョードー大阪の方も挨拶を行いこの公演の意味をしっかり説明していた。

「アリーナ規模での音楽コンサート再開の第一歩になります」と。

もちろんこの場に来ている人、この場にこれなかった人、来ないという英断をした人もみんなこの思いを共有していたんじゃないかと。

 

その後、開演のSEが始まりKNOCK OUT MONKEYの演奏が始まった。

その1音目、生の音を聴いた瞬間、コロナによって滅茶苦茶にされた何か月もの思いが溢れた。泣きそうになった。そんな時に近くのエリアに居た人が泣いている声も聞こえた。終演後に同じ公演を観に来ていた知人も同じことを言っていた。この瞬間を待ちわびた我慢してきた人が今日集まってるんだなと再認識した瞬間でもあった。

 

続々とタイムテーブル通りにアーティストが出てきて演奏する度にいろいろ思うところがあってMCも共感できることばかりであった。

「この場に来るべきか来るべきでないか何度も話し合った」

「スペースの中でしか動けないし声出せないけど、できないことよりもできることを精一杯楽しもう」

「誰も正解はわからないから、このイベントを正解にするしかない」

「この後のライブシーンに続いて行ってほしい」

全くその通りである。

この数か月間の悔しさ悲しさ無念さ、ライブができる喜び感動笑顔言葉。

全てこちらの観客と共有できる久しぶりの空間は熱気と思いやりに満ちていたように思えた。

 

 

●終わりに

THE BONDS 2020に参加して思ったことは

バンド、スタッフ、観客それぞれが自分たちのできることを100%に近い形でしっかりやっていたのがすごく感動的だったことだ。

 

バンドは、ここまで経緯など含めて音楽と言葉とその態度でしっかり魅せてくれた。

スタッフは、ある程度のリスクは承知の上で、政府のガイドラインに従い最後まで笑顔で送り届けてくれた。

観客は、自分の決められたスペースで上に跳ねるか1m四方のスペースの中を一人で回るか踊るかを徹底して守っていた。(これが個人的には一番感動した。)

みんなそれぞれ思いやりをもってあの場所にいたんじゃないかと思う。

 

もちろん、開催するべきだったかどうか、この後感染者が出てしまうかどうかで決まってしまうかもしれない。その場合、おそらく現場に居なかった人達から沢山非難の声が上がるかもしれない。(筆者も自分が感染しているかもしれないというのは理解している)

しかしながら、誰も正解などわからない中で感染リスクも分かり切ったうえで、あの会場に居た全員で作ったあの光景は今後の生きていく中でも語り継ぐべき空間であった。

 

誰かが始めないと、この先が続いて行かない。

2020/8/1に開催するという勇気が正解だったか現在はわからないが、

私はこれからのライブイベントがTHE BONDSの後に続いて「日常的な」軌道に乗ってほしいと切に願っている。

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